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ベルギー デンマーク ベッカム 日本・トルコ友好秘話

Friday June 21, 12:29 PM
Friday June 21, 12:29 PM

England fans thank Japan for their hospitality - Soccer - FIFA World Cup 2002 - England v Brazil - Quarter Final

英国のファンは日本にそれらのもてなしを感謝します(準々決勝)(英国vブラジル)。― サッカー-FIFAワールドカップ2002-

 

さわやかベッカム ピッチを去る


(写真=雨の降りしきるブラジル戦前日練習で、自慢のヘアも台無しのベッカム。ところが1度、髪をかきあげただけで、ほら元通り? のスタイルの出来上がり)

 

 

デイビッド・ベッカム
写真提供:ゲッティ イメージズ
MF デイビッド・ベッカム(David BECKHAM)
 
 
生年月日 1975年5月2日
所属クラブ(国名) マンチェスター・U
身長・体重 183センチ・71キロ
過去のワールドカップ出場歴 98年
代表歴
(2002年4月10日現在)
49試合・6得点
左足の甲を骨折してしまったが、いま懸命のリハビリを続けているという。世界が、その笑顔を待っている
 
晴れやかな表情で声援に応えるベッカム

 晴れやかな表情で声援に応えるベッカムベッカムがW杯に別れを告げた。静岡スタジアムで行われた準々決勝でブラジルと対戦したイングランドはFWマイケル・オーウェンのゴールで先制したが、MFリバウド、MFロナウジーニョのゴールで逆転され、ベスト8で敗退した。日本のファンの心をつかんだベッカムは序盤で右足を痛めながら必死でプレーし、サッカーの母国のプライドを懸けて戦ったがついに力尽きた。

 ベッカムに涙はなかった。終了を告げる笛が鳴り響くと、右サイドで激しくぶつかり合ったロベルト・カルロスとユニホームを交換。そしてGKシーマンの元へと向かった。決勝点となるミスを犯し、涙を流す38歳の守護神の肩を抱いた。4年前の自分の姿が脳裏に浮かんだのか。チームを3大会ぶりの8強に導いた背番号7は最後まで主将としての務めを果たした。

 「きょうの結果はショックだが、私はキャプテンとしてこのチームを誇りに思う」。ベッカムは会見でもさわやかな笑顔を振りまいた。右足首にはサポーターが施されていた。前半25分に足首をひねり、担架でピッチの外に運び出された。それでも90分間奮闘した。逆転された後は左サイドにも動き、何度となく世界屈指と称される右足を振り抜いた。しかし、ゴールに結びつくことはなかった。

 36年ぶりの優勝を託されたベッカムに、もちろん失望感はある。だが、その一方で充実感もある。4月に左足甲を骨折し、出場が絶望視されたが、驚異的な回復で間に合わせた。1次リーグでは前回大会で退場処分を受けた因縁のアルゼンチン戦で決勝点となるPKも決めた。「周りの人は1次リーグも突破できないと言っていたが、準々決勝まで来ることができた」と納得するように語った。

 敗れはしたが、間違いなく今大会の主役だった。プレーだけではなく、甘いルックスで老若男女を問わず日本中を魅了した。どこへ行ってもパニック寸前のフィーバーが起き、トレードマークのソフトモヒカン・ヘアは若者の流行となった。ワイドショーでも主役。この日もスタンドには多くの“ベッカム・マニア”が出現した。

 温かいサポートに感激し、大会中には「将来的には日本でプレーするのもいい」と語った。またサッカースクール開校という夢のようなプランもある。日本列島にさわやかな風を送り込んだベッカムは22日に日本を離れる。


 ≪シーマンに記者がブーイング≫最後のW杯で致命的なミスを犯した大会最年長のGKシーマンは試合後、ピッチ上で涙を流した。後半5分、ロナウジーニョのFKをゴール前へのクロスと予測して一歩前に出たところ、頭上を越された。「ミスキックだと思うが、自分もミスを犯した。仲間に申し訳ない」。これが3度目のW杯。肩の故障を乗り越えて代表に復帰したが、あまりにも無情な幕切れだった。試合後の取材エリアでは数人の地元記者からブーイングを浴びた。再び涙があふれ出てきたシーマンは広報担当に肩を抱かれるように会場を後にした。


 ≪津名町にベッカムらの銅像案≫イングランドの合宿先となっている兵庫県津名町で、ベッカムやオーウェンらの銅像を作るプランが21日、急浮上した。柏木和三郎町長が「練習場にベッカムやオーウェンの銅像を作りたい」と計画を明かしたもので、22日にもチーム側に打診する。今月12日のナイジェリア戦の前にはロンドンのトラファルガー広場にベッカムのろう人形が登場して話題を集めた。計画が実現すれば日本におけるイングランド代表の聖地として人気を集めることになりそうだ

 

ベッカムの背中が泣いていた…


ベッカムの背中が泣いていた…サヨナラ、そしてありがとう。準々決勝(21日、静岡)、イングランドは前半23分にFWオーウェン(22)のゴールで先制しながら、ブラジルに無念の逆転負け。3大会ぶりの4強進出はならず、主将MFデビット・ベッカム(27)のW杯が終わった。両足の痛みに耐え5試合で1得点3アシスト。日本中を熱狂させたイングランドの貴公子には、CM価値2億円の声も挙がっている。〔写真左:ベッカムの背中が泣いていた…。そこに言葉はいらない。同下:試合後、熱狂的だった声援に感謝の拍手をおくったベッカム。最後まで天性のスターだった

後半49分:試合終了。ブラジルは後半開始早々に勝ち越し、ロナウジーニョが退場となったが、したたかに守り抜いて準決勝進出を決めた。イングランドは攻め手が乏しく、またもW杯でブラジルを破ることはならず、ベッカムの大会も終わった。
後半44分:左CKをベッカムが中央へ。バットのヘディングシュートは左に外れる。
後半40分:ロベルト・カルロスをミルズが倒し、審判への異議でファーディナンドにイエローカード。
後半34分:イングランドが3人目の交代。DFのAs・コールに代えてFWシュリンガムを投入。
後半33分:イングランドが2人目の交代。FWオーウェンに代えてFWヴァッセルを投入。
後半29分:リバウドへの危険なチャージでスコールズにイエローカード。
後半28分:右スローインを受けたミルズがエリア右で振り返りざまの左足シュート。DFに当たりCKとなる。
後半24分:ブラジルが最初の交代。FWロナウドに代えてFWエジウソンを投入。
後半12分:ミルズと競ったロナウジーニョのひじが相手の顔面に入り、ロナウジーニョは一発退場。
後半10分:イングランドが最初の交代。MFシンクレアに代えてMFダイアーを投入。
後半5分:右サイドの35メートルFKで、GKシーマンが前めにいるのを見たロナウジーニョが左上隅を狙ってシュート。絶好のコースを飛び、狙い通りにゴール。ブラジル2−1。
後半開始:ブラジルのキックオフで再開。両軍ともに交代なし。

前半48分:前半終了。イングランドはブラジルDFのミスをついて先制。ブラジルも前線の攻撃力がロスタイムに爆発し、勝負は後半にかかる。
前半47分:ロナウジーニョが中央突破。エリア右のリバウドにつなぎ左足シュートで左隅に決める。リバウドは今大会5点目で得点王争いトップに並んだ。ブラジル1−1。
前半42分:GKシーマンがロビングをキャッチにいった際、DFと交錯して倒れる。
前半39分:イングランドゴール前で混戦。エリア左のロナウドに渡り、左足シュートを狙うが、ミルズが体を寄せて防ぐ。
前半31分:左サイドを上がったロベルト・カルロスがDFの間を縫って左足シュート。左サイドネットに外れる。
前半30分:右サイドを上がったミルズから中央のヘスキーへ。ヘディングシュートはわずかに上に外れる。
前半26分:エリア右からロナウドが強引に突破。右足で狙うがGKシーマンが体に当ててセーブ。
前半25分:ロナウドにチェックにいったベッカムが右足首を痛めてピッチの外へ。すぐ戻る。
前半23分:右からヘスキーがエリア左を上がるオーウェンへクロス。DFルッシオが足に当てたボールがオーウェンの前に転がり、冷静にGKを見て中央に決める。イングランド1−0。
前半18分:ゴール前でリバウドに預け、ロナウドが受けて右足シュート。GKシーマンが正面でキャッチ。
前半13分:右中間FKを短く出し、ロベルト・カルロスが左足で狙ったが、DFに当たって左に外れる。
前半5分:中央からリバウドが左足ミドルシュート。右へ外れる。
前半3分:右FKをベッカムが中央へ。ヘスキーのヘディングはGKマルコスが正面でキャッチ。
前半開始:イングランドのキックオフで開始。

声援に感謝の拍手をおくったベッカム



声援に感謝の拍手をおくったベッカム

5試合目で初めてユニホームを脱いだ。試合終了のホイッスルが鳴った直後。ベッカムは“トイメン勝負”をしたロベルト・カルロスを見つけると、純白のユニホームを脱ぎ、笑顔で交換。色白の背中には、はりつけにされたキリストのタトゥーが描かれていた。

 スポーツ選手に人気のタトゥーだが、ベッカムは右腕内側に背番号を表す「VII」、左腕内側にサンスクリット文字で夫人のビクトリアさんの名前、腰には長男ブルックリンくんの名前も彫っている。信仰、愛する人たちの名前、背番号…すべて自分にかけがえのないものばかり。人間ベッカムの優しさがこんなところにもかいま見えた。

 「長く厳しい戦いだった。1次リーグを突破できたのが最大の収穫。負けたことは残念だが、若く能力の高いチームの一員ととして戦えたことを誇りに思う」

 5月25日に来日してから28日目。死力を尽くした5試合、422分間だった。

 4月10日に負った左足甲骨折を克服して、初戦のスウェーデン戦(2日)からピッチに立ち、CKで先制点をアシスト。7日の因縁のアルゼンチン戦では魂のPKを蹴り込んだ。決勝トーナメント1回戦デンマーク戦(15日)でも2アシストを挙げ、8強に進んだが、ベッカムの体は悲鳴を上げていた。

 左足に再び痛みが走ったのは、デンマークとの試合途中。極秘で超音波などの治療を施し、鎮痛剤を服用してブラジル戦に臨んだことが試合後、エリクソン監督から明かされた。この日の前半25分には右足首もひねった。限界に近い状況で、FK、CKを上げ続けた。

 「ブラジルはベストチームだった。われわれもよかったが、技術はずば抜けていた」

 端正なマスクから出てきたのは相手をたたえる言葉。異常人気、死のF組のプレッシャーの中でも、キャンプ地の兵庫県津名町では地元小学生と交流。少女にはキスを送る父親らしさもみせた。軽率な報復行為で退場となり、英国中の怒りを買った4年前とは何もかもが違うW杯だった。

 「素晴らしい経験ができた。今後に生かしていきたいと思う」

 将来はJリーグでのプレーを希望。W杯は終わったが、CM出演などの争奪戦が繰り広げられることは確実だ。「開運!なんでも鑑定団」でおなじみの前野重雄・流体力学代表は、「(CM価値は)W杯前の4、5000万円から今は実質2億円。大手広告代理店も動きだしている」。現実的な再来日の可能性は、開催されていれば、来年のトヨタ杯。日本のファンは、マンチェスター・ユナイテッドの来季の欧州チャンピオンズリーグ制覇を願っている。


ベッカムの28日間

★来日(5月25日) 韓国から来日。関西空港にはファン300人以上がお出迎え

★スウェーデン戦(6月2日、1−1) 左足甲骨折から53日ぶりに復帰。前半24分にはCKからDFキャンベルの先制弾をアシストした

★アルゼンチン戦(7日、1−0) 因縁の相手に自らの「足」でリベンジ。前半44分にPKを右足で突き刺した。「この4年間は長かった」

★ナイジェリア戦(12日、0−0) “省エネサッカー”で引き分け、F組2位通過

★決勝トーナメント1回戦・デンマーク戦(6月15日、3−0) 前半5分、CKからDFファーディナンドの先制弾をアシスト。同44分にもFWへスキーの3点目をアシストし、チームは8強達成


★CM価値2億円

 「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士として有名な、前野重雄・流体力学代表はベッカムの市場価値を「W杯前は4000〜5000万円。今は実質2億円」と鑑定。流行に敏感な20〜30代の女性をファンにつけている点が最大の魅力で、女性に人気のベッカム・モデルのサングラスを男性が購入するなど、男性への影響も計算する。「CMなら、年末年始の発泡酒。さわやかなイメージで、確実に売れてインパクトもある。大手広告代理店も動き出している」と前野氏。激しい争奪戦が繰り広げられそうだ。


◇フィーバー・アラカルト◇

★30万部 4月末に発売された「すべては美しく勝つために」とサブタイトルがついたベッカムの自伝「ベッカム」(東本貢司訳、PHP研究所)が驚異的な売れ行き。4月末に発売され、20万部を打って増刷が追いつかない状況。「もはや社会現象。個人的には30万部が目標です」と担当編集者。購入者の75%が女性

★ヘアスタイル 日本でベッカムのソフトモヒカンをまねる「ベッカマー」が続出。イングランド戦には必ず多数の「ベッカマー」が出現

★爵位授与? 英の大手ブックメーカーは、ベッカムが1年以内に英皇室から爵位を授かるかどうかを賭けの対象に。ブラジル戦に勝った場合、一気に現実的になると予想されていた。それでも功績は大きく、可能性はある

★外国メディアも注目 21日付の国際英字紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューンが、ベッカムが日本のファッションのシンボル的存在になったと報道。同選手の身に着けているものを手に入れたいという「ベッカム現象」が起きている、という原宿のショップ責任者のコメントも。


★ベッカム人気の秘密★

 「ベッカム現象」として海外のマスコミからも報じられるほど、今大会の話題を独占したベッカム。会場、移動先問わず、黄色い声援が飛び交った女性人気について、ベッカムのインタビューを掲載した「マリ・クレール」の池田稔編集長は、「私たちの抱く英国紳士の固いイメージとかけ離れた、どこかカワイイところが人気の秘密では」と分析する。スターでありながら、子供っぽいところも残すのが、女心に訴えるようだ。

 人気ポップグループ「スパイスガールズ」にいた夫人のビクトリアさんとの間に生まれた長男ブルックリンくん(3)を“ぼくのアイドル”と呼び、背中の腰骨の上にその名前を入れ墨で彫っている。練習をサボって面倒をみることも。「女性自身」の武田真士男編集長も、「シャイで純朴そうで母性本能をくすぐる」と話す。

 敗れたことの影響は? 「負けたしまったとはいえ、今後も高い人気は続くだろう。誰が見てもわかる、非常に高いタレント性を持っているから」と池田編集長。頭が小さく、サッカー選手なのに、ユニホーム以外の服を着たときのバランスがいいというのも、人気の秘密といえそうだ。 ブラジル代表の女性サポーター


マリ・クレール・ジャポン8月号 ★表紙になった女性誌発売

 ベッカムが表紙を飾った月刊女性誌「マリ・クレール・ジャポン8月号」が22日に発売される=写真。6月に発売され話題をさらった英国版を翻訳したものだが、インタビューの中で、「ダンスは踊れないけど、ベッドの中では野獣だよ」と元スパイス・ガールズのビクトリア夫人とのナイトライフなどの私生活まで披露。女性ファンの人気を呼びそうだ。


★キャンプ地・淡路島に銅像もできる? 

 イングランドのキャンプ地、兵庫県津名町(淡路島)では21日、町民ら約400人が集まって声をからし、惜敗に「感動をありがとう」と惜しみない拍手を送った。柏木和三郎町長は「この1カ月間、緊張もしたが、充実した毎日だった」と感慨深げ。チームの足跡を残すため「練習場にベッカムやオーウェンの銅像を作りたい」と述べ、22日にチーム側に申し入れる。ベッカムが将来「日本でサッカー教室を開きたい」と話していることについても、「ぜひ津名町に作り、サッカーのメッカに」と意欲的だ。

ベッカムはかっぱ巻きにハマっていた−。イングランドチームが滞在していた兵庫県東浦町「ウェスティンホテル淡路」は22日、選手が夕食を取っていた宴会場などを公開した。同ホテルの津田義浩宴会料理長(40)によると、ベッカムは滞在中にお寿司のかっぱ巻きが大好物になり「毎夕食にかっぱ巻きを出してほしい」と要求した。さらに果物のラズベリーが大好物で、毎食、お皿いっぱいにラズベリーを盛り、食べていたという。

オーウェン “手負い”一発も…


 
前半23分、オーウェンが先制ゴールを決めるが…

前半23分、オーウェンが先制ゴールを決めるが…

 痛みをこらえてのゴールも実らなかった。オーウェンは汗の染み込んだユニホーム姿のまま、ベンチで無情のホイッスルを聞いた。「われわれが先制していただけに、みんな失望している」と肩を落とした。2戦連続ゴールは前半23分。右サイドからのクロスをブラジルDFルッシオがトラップミス、これをGKの動きを見ながら右足でネットを揺らした。前日来日したガールフレンドのルイージ・ボンサルさんの前での一撃。「どの試合にも、できる限りの準備と練習を積んできた」と話したが、決勝トーナメント1回戦のデンマーク戦で痛めた股関節痛の影響は隠せなかった。

 今大会通算5試合で2点。18歳で出場した前回フランス大会とゴールは同じだがひと回りもふた回りも成長した。「今回学んだことを、今後に生かしていきたい」。一瞬の歓喜から無念。日本で味わった思いをドイツでの栄光につなげる決意だ。


 ≪監督 4年後に期待≫エリクソン監督は1―2の惜敗にも淡々。後半12分にはロナウジーニョの退場で数的有利の状況になった。しかし「ブラジルはボールをキープするのがうまかった。ウチのチームはボールを追い掛け、最後は疲れが出た」と振り返った。残り10分ではバッセルとシェリンガムを投入して3トップで攻めたが、ゴールは遠かった。ベスト8進出はならなかったが、25歳以下が11人という若いチーム。「今大会は多くのことを学んだだろう」とイングランド初の外国人監督は4年後に期待していた。


 ≪ロンドン ガックリ≫思わぬ逆転負けに、英国国内では大勢のファンが落胆した。生中継したBBCテレビは1点を追う終盤も「今大会は多くのゴールが遅い時間帯に入っている」と望みをつないでいたが、最後は「イングランドが大会から脱落した」と冷静に報道した。ロンドン中心部に設置された大型スクリーンで試合を見守った銀行員は「本当に残念」とガックリ。早朝から観戦するファンで満員となったパブも、試合後はガラガラだった。


 ≪愛ブックメーカー 掛け金返却≫アイルランドのブックメーカー「パディー・パワー」は、ブラジルに敗れたイングランドへの賭け金を返却すると発表。同社は約10万ポンド(約1800万円)の損失となるが「イングランド・ファンの心の痛みを少しでもやわらげたい」とコメントした。一方、英国のブックメーカー「ウィリアム・ヒル」の最新優勝オッズでは、ブラジルが2倍でトップ。スペインが4倍で2位に続き、ドイツが4・3倍。セネガルと韓国は15倍で、トルコが19倍で最下位となっている。

ロナウジーニョ 芸術FKの次は退場


 
芸術的FKを決めた後には一発退場!ロナウジーニョは思わず頭を抱える
厳罰主審」でした

 ブラジルvsイングランド戦の主審を務めたのは、「厳罰判定」で知られるラモスリゾ氏(メキシコ)。同氏は6日のフランスvsウルグアイの前半25分、危険なプレーを犯したとして躊躇なくフランスFWアンリを一発退場。12日のパラグアイvsスロベニアでも1人ずつの退場者を出していた。この日の「犠牲者」はロナウジーニョ。後半12分の相手選手へのひじ打ちを7メートルの距離から見られては、赤紙は当然?

ロナウジーニョ

 同点で迎えた後半5分。右30メートルからのFKでMFロナウジーニョが右足を振り抜く。約30メートル。ボールは鋭いカーブを描いてそのままゴール左隅へと吸い込まれた。

 「カフーがシーマンはラインから離れて守るので、ゴールと彼の間にスペースができるとアドバイスしてくれたんだ」前夜に仲良しのグラウ(磐田)に電話で「あすはFKで点を取る」と予告していた通りの1発。もちろん、本来の位置より3メートルほど前にずらしてボールをセットしたずるがしこさもテクニックのうちだ。会心の勝ち越しゴールに、背番号11は右コーナーフラッグ付近で歓喜のダンスを繰り返した。

 99年の南米選手権では個人技の高さから“ペレの再来”とまで称賛された。だが、00年シドニー五輪では不振で戦犯として叩かれた。再起への道を海外に求めて、昨年にはグレミオからパリSGに移籍したが契約問題がこじれ、公式戦出場は4カ月後という不運も味わった。それでもフェリペ監督が「第2のRRコンビにしたい」とロマーリオの代わりに抜てきした。

 後半12分に相手DFミルズの右足を右スパイクの底で削って、まさかの一発退場。準決勝は出場停止となった。「厳しい判定だと思うし、皆もそう思ったはず。次の試合はたとえプレーできなくてもわれわれはチームとして一丸となってプレーする」と言い切る。フェリペ監督も「あれはレッドじゃない。納得いかない」と語気を荒らげたが、このうっ憤は優勝して晴らすしかない。

ブラジル代表の女性サポーター ロナウジーニョは前半ロスタイムにも大仕事をみせた。センターサークル付近でボールを持ち、得意のドリブルで一気に加速。相手DF2人をフェイントとスピードで引き離し、右サイドを駆け上がるMFリバウドへ絶妙スルー。同点ゴールのアシスト。セレソン(代表)の目を覚ますには、十分な演出だった。

 「お前こそが、本物のロナウドだ。自信を持って戦ってこい」。所属するパリSGのフェルナンデス監督から、こう送り出された。「ハイ、負けないよう頑張ります」

 本名は『ロナウド』。怪物FWと同じ登録名になるため、『小さなロナウド』を意味する『ロナウジーニョ』を名乗る。その怪物FWも94年米国W杯では、DFロナウドがいたため『ロナウジーニョ』で登録されていた。同じ道−。世界的スター誕生の予感がする。

 1得点1アシストのヒーローは、最後まで魅せる? 後半12分、相手ペナルティーエリア付近でのルーズボール争奪で、相手の行為に報復。一発退場を食った。「よい仕事をしてくれたが、最悪の瞬間だった」とフェリペ監督も、このときばかりは目が三角。残る33分間を10人対11人でしのぐハメに陥ったのだから、無理もない。

 ロナウジーニョは26日の準決勝(埼玉ス)、出場停止。その相手はセネガルvsトルコの勝者。この日のヒーロー不在でも、まずクリアすると見るのが一般的。となると次の舞台は30日、横浜国際でのファイナルだ。3年前、南米選手権優勝に貢献したロナウジーニョが、さらにビッグな栄冠を、今度こそ90分間、ピッチ上で味わうつもりだ。

写真:サンバのリズムに乗って踊るブラジルサポーターのギャル。周囲の視線くぎづけでした




 ≪三都主 大喜び≫日本代表の市川、三都主がスタンドで観戦した。三都主は父ウィルソンさんとともに出身国ブラジルの勝利に大喜び。イングランドのサッカーに興味を持っており、同じ右サイドアタッカーのベッカムを目標としている市川も強豪国同士の対戦を堪能した様子。2人は今月いっぱいは休養を取り、7月から清水の練習に合流する予定だ。


 ≪サポーター同士あわや≫静岡スタジアムの最寄り駅となるJR愛野駅前では試合後、ブラジル人サポーターの挑発にイングランドのサポーターが怒り、一触即発の事態となった。この日は静岡では過去最多となる4500人の警備態勢を敷いていたため、すぐに警官が両者を取り囲んで事なきを得たが、警備関係者は「勝った方のサポーターの方が危険だということが分かった」と話していた。

  カーン ベスト4の立役者
 
前半、米国のドノバン(右)のシュートを阻むGKカーン(共同)

前半、米国のドノバン(右)のシュートを阻むGKカーン(共同) 【ドイツ1−0米国】絶対に点を与えない!ゲルマン魂の象徴、GKカーンがまたしても鬼気迫るスーパーセーブを連発して米国の息の根を止めた。韓国・蔚山(ウルサン)での準々決勝、ドイツは前半39分にバラックの挙げた1点を守りきって3大会ぶりにベスト4へ進出。再三のピンチを脱出したカーンのド迫力の守備こそが、チームを押し上げる原動力となった。なおドイツは22日に光州(クァンジュ)で行われるスペイン―韓国の勝者と準決勝で対戦する。

 終了の笛が鳴った瞬間、大の字になって倒れたのは勝者だった。カーンが、そしてFWボーデがあお向けになった。新興国ともいえる米国に大苦戦。ゲルマン魂を誇るイレブンでも消耗は予想以上だった。気力でチームを支えたのはもちろん闘将カーン。前半17分、DF2人の間を抜けて飛んできた米国FWドノバンのシュートを右手1本でセーブ。30分にもドノバンの決定的なシュートを防いだ。後半10分にはゴール前でもつれ合い、倒れたドノバンを何と右手だけでリフトアップ。しかも鬼気迫る顔でにらみつけた。

 「GKは走ることができない。立っているだけだ。精神的にはつらい。でも、自分の前にいる選手たちがよくやってくれた」。

 パラグアイ戦の後だった。「まるで親善試合のような雰囲気だ。集中力を保つのは難しい」。観客動員に悩む韓国での試合は空席も目立つ上、地元住民を使ってスタンドを埋めている会場が多い。この日も試合そっちのけでウエーブで盛り上がる場面も多かった。プレーに没頭しづらいなか、それでも一度もボールから目をそらさなかった。バイエルン・ミュンヘンでトヨタ杯を制しているが世界代表では94年、98年大会とメンバー入りしながら控えだった。だからこそ今大会を無駄にはできない。「(1次リーグで敗退した)欧州選手権のこともあるから。ようやくベスト4までたどりついた」。過渡期にあるイレブンに声をかけ続けた守護神は、自身Aマッチ50試合を勝利で飾ると一転、充実した顔を見せた。

 左ふくらはぎ痛を押して出場。前半39分、右からのFKをドンピシャのヘッドで決勝点を決めたバラックは「自分たちがセットプレーに強いのは分かっていたから」と笑顔を見せたが、それ以上に「素晴らしいセーブで1点を守ってくれたよ」とカーンをたたえた。

 後半4分には自陣ゴール前で、MFフリンクスのハンドを見逃してもらえるラッキーな部分もあった。フランス、アルゼンチン、ポルトガルが早々に姿を消すなど決して力だけで勝ち抜けないのがW杯。カーンの気迫に加え、運も味方につけたドイツが4度目の優勝へ、また1歩近づいた。


 ≪大歓声ベルリン≫ドイツ・ベルリン東部のトレプトウ地区に設けられた野外の大型スクリーン前では約2700人の市民が国旗を振ってドイツ代表を応援。カーンが米国選手の鋭いシュートを止めるたびに悲鳴が上がったが、米国の攻撃をしのいで試合が終わると「ドイチュラント(ドイツ)!」の大歓声がわき起こった。公共放送ZDFの実況アナウンサーは「ドイツの準決勝進出は統一後初めて。ありがとう!」と獅子奮迅の活躍を見せた守護神カーンを称えた。

 

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ベルギー デンマーク ベッカム 日本・トルコ友好秘話


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